意志される秩序

真正な現象観の可能性

INTPの不安と鬱

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INTPは鬱や不安により陥りやすいのだろうか?

INTPは他者の心と頭をかき乱すことがある.それは楽しみのためにやっているのではなく,感情的な質問へのINTPの返答が,十全に感じ入ることなしに即座に表現されるために,相手にとってはその答えがきわめて困惑させるような,button-pushingなものとなりうるからである.

劣等機能が感情的な暴動 riot を起こす

INTPの劣等機能は外向的感情Feであり,INTPの影の劣等機能は内向的感情Fiである.それなので,INTPが感情的な返答を求められると,自分自身を感情的に徹底的に批判し・こき下ろし・自らを断片へと引き裂い tear themselves to shreds て,相手にそれを投影する.INTPはINTPの内的な感情の情景の偽装と上書きへの試みで忙しかったり,それらが存在しないかのようにさえ振る舞う一方で,実際には内的不調和が次第に積み重なっていっている.そして不調和はINTPが愛しながらも憎むものである.これは矛盾している: INTPはつねに物事が調和的な秩序に収められることを目指している.

ここまでで予測できることは,INTPはFeを統合させようとしない限り,感情的な地獄への負の循環に直面する傾向にあることである.INTPの人生にとって感情的統合はとても重要である.INTPの感情に触れようとしない限り,INTPの主要機能である内向的思考TiはINTPの最良の資産にならないばかりではなく,最大の敵となりうる.

考え過ぎが鬱と不安を悪化させる

ストレス下では,影の主要機能である外向的思考Teがはっきり姿を表し manifest ,INTPは外部の生活を強迫的かつ衝動的なマナーで並び替えることに大忙しで manically (やみくもに)動き回る run around.これらの自分を慰めるための self-soothing 外的な試みは,INTPの奥深くにある未解決の感情的な問題の未開の大洋 wild ocean の,単なる取り繕い・隠蔽 just cover up に過ぎない可能性がある.

INTPは増大された失敗への恐怖をもっており,美しく複雑で,細心に注意を払って設計された哲学・理論を大切に心に抱いている.それらのアイデアをつねに修正・改善していくことに喜びを感じる一方で,INTPが共に生きてきた自身の一つまたはそれ以上の論理システムが虚偽や目に余る gross 誤算の上に築かれてきていたことに気づいたとき,そのアイデアに接触するINTPの人生の全部分は突如として議論に値しない moot ,全く意味のないものになり,INTPに絶望的で実存的な亀裂 chasm をもたらす.そこから抜け出す唯一の方法は,人生の意味の構造を根本から構築し直すことであり,以前なされていたよりいっそう鋭い批判で人生のあらゆる側面を評価することである.これは,一般的な真実の妥当性と,不安,絶望,失望,そして自殺憂鬱という感情をもたらすものがあるかどうかを問うことで補完することができる.薬物と放蕩による逃避は,時間の経過とともにこの隙間を埋めるかもしれない.通常,ベンダー(=大酒飲み bender)の反対側から不安を生み出すのに十分な長さであり,人生の堅固な目標や目的を探しながら統合するためのより深い危機を伴う(訳注: 放蕩によって時間を無為に過ごしている間に,現実(=ベンダーの反対側)が取り返しの付かないところまで崩壊しうる,という意味か). INTPは新規性と知識を求めて伝統的な障壁を打破しようと努力している.そして境界溶解薬の使用はある程度までこの開放的なユートピアを提供することができる.

影の補助機能 Shadow Auxiliary Function のリスキーな強迫観念

INTPはストレス下で内向的直観Niを使用する.Niは象徴主義に取り憑かれ(夢中になり),知覚された外部の象徴や共時性がINTPの内面の道徳的あるいは精神的な羅針盤を導いていることに真実の刀を持つ.社会構造や人間関係にどのようなコストがかかりそうであっても,これらの内的イメージと理想は,それを実現し明示するためのあらゆる手段によって外的世界において調和される.

関係性への不安と無関心

人間関係において,INTPはINTP自身およびINTPのパートナーの感情的なニーズを度々無視する.その際,INTPはいくらかの余分な処理時間を必要とし,INTPの劣等機能であるFeの困難さと直面する.Feはこのとき役に立つのである.INTPの感情的な反応は感情を深く探求したり接触したりすることに基づくものではない傾向があり,感情的な会話へのINTPの入力を取り巻く不安が他の人の目には不十分であるかもしれない(訳注: 人間関係においては,「相手の感情を害することに対する適切な不安」が必要.INTPはそういう不安が不足する傾向にある,ということか).INTPは複雑性を愛し感情的な自律性に価値を置いているが,ここでの選択肢はほとんどない; 統合されていない感情的な状態を,論理と根本原理 rationale の陰になる hidden behind 異なる関係性へと導く(関係の基礎として普遍的または実存的真理を支持することもある)か,全ての関係性を終えて内的な感情の混乱が表出しないように保護するか,または劣等機能であるFeの統合を学び実践するかである.繰り返すが,諸々の感情が外部へと表現されていないとき,それらは内部で深まり互いに絡みあい,ストイックな論理によってしばしば取り違えられたり confused 覆われたりする.壁を高く築き上げるので,それ(訳注: =stoic logic)がクラッシュした場合には,不可避的にみんなを傷つける.しかも統合されていないINTPはそのことを気にしない.

世界が地獄に向かっていることは明らかではないか?

一部のINTPは,戦争,飢饉,人口爆発,公害など,世界の危機を無視することは他者の無知さであると推論して,「心配しないで大丈夫だ」と言う者達に対しては気が短くなる.INTPからすればこれらの人々は自分に嘘をついているだけだが,他の観点からすればそのことは,INTPは他の人々の見解をあまり受け入れないということかもしれない.非常に統合されていない劣った機能(認識機能とシャドー機能)を持つINTPでは,すべてを意味あるものとして説明するために全てを考え過ぎ合理化することと補助機能である外向的直観Neとが組み合わさって,無関心・無気力と運命 apathy and doom の悪循環を生じさせるかもしれない.これは就寝時に,存在感の欠如からくる鬱病や不安から生じる純粋な枯渇といった,さまざまな事態をもたらしうる.

要約すると,INTPはINTPの感情にアクセスし表現するさまざまな困難に遭遇する.不安と鬱は感情的なストレスの状態の究極的な偏りであり,対処しないままでおくと,人々や世界からの不健康な断絶,自尊心の欠如,自殺念慮,絶望感,ニヒリズムにつながる可能性がある.感情やフィーリングの恐怖と向き合わない限り,INTPは自分自身以外の誰との深い関係性も楽しむことが出来ないばかりか,INTPはひねくれて自分を嫌いになり,自分が世界のためにできる唯一の生産的な行為は自殺 top themselves であると考えるところまでいってしまうかもしれない.「私がいなくなっても誰も悲しまない」と最後に考えて.